今週に東京の不動産の原状回復工事が終了した。

管理会社の方々が、新しい借り手を捜してくれているので、早くに賃貸がきまることを願う。
※家賃保証がついているので、特段大きな問題はないのだが。

それはさておき、先日にノンリコースとリコースについてコメントをした
ので、日本の不動産についてこの点について考えてみたいと思う。

ノンリコースとリコースにはそれぞれ、メリット・デメリットがありどっちが良いと言うこと
は無く、それらを理解して、自分の状況に応じて適切に使い分ける事が重要であるので、
これから述べる事は、リコースの一面であることをご理解して頂きたい。

日本の不動産ローンは、人を重視する文化の為かリコースローンが一般的である。
なぜ、リコースなのかはインターネットにて調べればわかると思うが、今は事実として日本は
リコースローンが一般的である。

また、ローンは経済の好景気と不景気にも影響を受けるので、それともあわせた形で確認して
いきたい。もちろん、経済の好景気と不景気でもさまざまな要因があり、好景気であれば
一般的にどちらのローンでも大きな問題はないが、一応わかり易いように記載する。

ケース1:好景気+リコースローン
経済が好景気であれば、不動産自体の価格も上がり、賃貸等もすぐに見つかるので
キャピタル&インカムゲインとも問題ないとなれば、ノンリコース&リコースローン
どちらでも、問題ないと判断する。

ケース2:不景気+リコースローン
経済が不景気であると、不動産自体の価格も下がり、賃貸もすぐに見つからないと
言う悪循環に入ります。また、すぐに現金化したくてもなかなか売り手が見つから
無いということをあります。
この時に、リコースローンは借り手が責任を追うため、借り手てが個人の場合は
自己破産になる場合が高く、日本では一度自己破産を経験すると社会的な信用が
得られない傾向が強いので、不動産に関わらず次にビジネスをするのが難しいと
言うことになると思います。

リコースローンをより具体的にわかりやすく説明する為に、一般の住宅ローンにて説明する。

1、日本は現在不景気 ※株価や不動産価格は上昇していますが東京都心のみで全国的ではない
2、量的金融緩和により、住宅ローンは過去最低金利にて借りる事ができる
3、日本の住宅ローンはリコースローンである

東京都心やある一部の都会における不動産を除いた、一般的な土地にリコースローンである
低金利の住宅ローンにて一般のサラリーマンが新築を3千万円で購入。

一般のサラリーマンの現実としては

・給料のベースは上がらない、上がっても数千円/年程度
・新築の都会でない家は買った瞬間、中古になり不動産評価価格は下がる
・団体生命保険があるので、主に万が一何かがあった時に家だけは残せる

と言ったところがメインとなる。
確かに、主に何かあった時にローンの残債は保険にてカバーされるが、毎年支払いが必要な
固定資産税や家のメンテナンスに必要な費用は発生し、これは支払いをしていかなくては
ならない。

更に、主のサラリーマンの収入がなくなった場合には月々の返済が厳しくなり、最悪返済
出来なくなった時に、このリコースローンについて実感することになる。

それは、住宅ローンを借りた時には、その不動産は銀行の担保となっているはずであり、
新築の家が出来て、家族皆で新調した家具や電化製品にて憧れの家に住み、一家の主である
主人を含めて家族は、その家を自分の所有物であると思う。

だが、これはある意味で錯覚である。

先ほども述べたが、住宅ローンがあり、不動産が担保にされてしまっている場合は、その
不動産は、主人や家族の物でなく、銀行のものであることを理解しなくてはいけない。

そのことは、ローンの支払いが滞るとわかるが、銀行が貸したローンの支払いを求めて
その家を没収してしまう。主人や家族が自分の所有物だと叫んでも、何の意味も無く
さまざまな法律等により没収されてしまい、結果として売却される。

また、さらにリコースローンの酷いのは、中古の家は新築購入時の3千万円の価値は無く
売却時には約半分の1.5千万円で売れたとする。実際は現在の経済状況を考えると、
もっと安い場合も十分ある。
住宅ローンの残債<家の売却額であれば良いが、ほとんどの場合は逆である。

よって、売却額が残債ローンより少ない場合は、家を没収され住む家はもうないのに、
そのローンの支払いをする必要があると言うのがリコースローンである。

個人的な見解になってしまうが、リコースローンは銀行側にのみメリットがあり借り手には
まったくメリットが無いのではないかと思ってしまう。
このような状況では、現在の日本の経済状況を踏まえると、日本不動産をローンにて購入
しようと言う気には、サラリーマンの観点からはとてもでは無いが考えられない。

また、一般のサラリーマンが新築の家を購入する時の状況を役割分担で簡単に表現すると
デザイナーがそこに住む家族と言うだけであって、そこに住む家族はローン返済が終わる
までは、借り手と言う観点より、その他の賃貸マンションと何ら変わりがないのである。
※登記上は、所有者等にもちろんその家の主が記載されていますが、担保と言う観点を
踏まえると、真の所有者はローンを貸している銀行としている。

最後に、日本としてはノンリコースローンも選択できるように変更して、銀行自体がもっと
責任を持って適切な不動産しか投資しない対応をするべきだと思うし、人のみでなく
不動産自体の将来価値を含めた多角的な観点から、銀行は投資をするべきである。

自分は銀行とは仲良くして、お金を出来る限り借りたいが、それは住宅ローンでなく
別の意味で仲良くしたい。

ただ、現状の量的金融緩和や銀行の現在のコスト構造を考えると、お金が余っているので
より多くのお金を貸して、その金利収入を得なくてはならないとなると、ノンリコース
ローンの導入は、難しいのではないかと思う。
なぜなら、東京都心と一部の都会を除いて、不動産価格は下落する一方であるため、適切な
不動産価格を算出すると、住宅ローンが貸せなくなってしまうからである。

余談であるが、自分は上記より日本の不動産のみでなく、海外の不動産の購入を実施した
次第である。

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